【VGC2020】作成構築・好きな構築まとめ
8月下旬に王者決定戦があり、9月からランクバトルのレギュレーションが特殊ルールになるということで、VGC2020は8月までで一段落ついた。そこで、振り返りとしてVGC2020で私、だびでが作成した構築・他のプレイヤーが作成した好きな構築をまとめてみることにした。
なお、私自身は構築力で勝負できるほど優れた構築を作る力はまだ身についていないと思っており、どちらかと言えばプレイングで勝負したいと思っている。そのような人間が作った構築なので、参考になるようなものはあまりないと思うが、そのうえで読んでいただける方がいれば幸いである。
①勝負の場に持っていった構築まとめ
以下では、ランクバトル最終日あるいはINC・公式大会のために作成した構築をまとめた。ほとんど構築記事など何らかの形で公開している。
INC April 使用構築:おの式ギャラドスコントロール(レート1845/10位)
既存の並びを真似しただけなので自分で作成した構築とは到底いえないが、公式大会の予選抜けを果たしたのでとりあえず掲載。当時ギャラドスを展開しやすい相手が多く、この構築を選択したのは正解だった。メロメロウインデイという宇宙ポケモンがいる。後に相手にこいつを使われて自らの首を絞めることとなった。
↓構築記事。初めての記事ということから、かなり丁寧に書いた。長い。
ランクバトルS5使用:アマガサイクル(レート2012/18位)
初めて自分で一から組んだまともな構築。アーマーガアとの補完を重視して組んだ。ガチガチのサイクルパであり、これのおかげでプレイングが鍛えられた(ここでサイクルを回すことを覚えていなければINC Aprilで上振れただけの一発屋で終わっていたかも)。ただ、当時大流行していたサマヨアシレナットを苦手とし、ダイマックストゲキッスに弱いという欠陥構築であり、マッチング運・眠り粉を当てる運だけで最終18位となった。
↓構築記事
ランクバトルS6使用構築:欠伸カビゴン(40位)
欠伸カビゴンの対面操作から盤面を整えつつ、適切なポケモンにダイマックスを切っていくという構築。全員にダイマを切ることができ、パワーの高くて個人的にはとても気に入っている。ただ、最終日は全然勝ちきれなかった。ギャラドスが状態異常で止められて負けることが多かったので、チョッキではなくラムの実にすべきだったと思っている。また、中低速で固まっているので上から運を押しつけられやすいのも敗因だった。この構築でてるるんチャレンジ#2においてBest4となったのはせめてもの救い。
↓構築記事。好きな構築だったので30位以内に入ってリバティノートに寄稿したかった。無念。
PJNO・ランクバトルS7使用構築:ガエンキッスコントロール(PJNO予選敗退・S7 19位)
突如解禁されたリベロエースバーンへの回答。リリバキッスとしっとのほのおガエンの採用により、ダイマエースバーンを処理しやすかった。PJNOではガン不利構築を引きまくって(というのは言い訳だが)予選敗退。しかし、構築共有したちゃんなー(@CHAN_naaa_CHAN)はしっかりDay2進出を果たし、見事Best16入り。決勝トーナメントでガン不利構築に勝利しているのを見たときは感動で涙が止まらなかった。(いかに感動していたのかを表現したいのではなく、本当に泣いた。)PJNOで勝てなかったのが悔しくてランクバトルをがんばったら、めちゃくちゃデフレしててちょっと勝っただけで最終19位となった。
↓構築記事。という名の感想文。駄文であり、ちゃんなーがリバティノートに記事を寄稿していたので、今思えば書く必要なかった。貴重な時間を割いて読んでくださった方々に申し訳ない。
余談だが、以下にちゃんなーが決勝トーナメント1回戦で対戦した構築の記事を以下に載せておく。この構築自体ピカ様に弱く、さらにせにゃるど(@senald_poke)さんの構築のクオリティが高いため、私が対戦していたら間違いなく負けていた。
ランクバトルS8・日本一決定戦本戦:ヨロイ式とチュげきパ(S8 5×位/本戦 42位)
通称だびでパ。構築名として自分の名前が呼ばれるようになるのは大変うれしい。リバティノートに寄稿した際の「とチュげきパ」という名前については、実はその意味するところを理解していない。なお、私自身はもともと構築記事を書く予定はなく、これとほぼ同じ構築を使用していたちゃんなーに執筆してもらう予定だったが、ちゃんなーが執筆を面倒くさがったので、「こんなに完成度の高い構築を世に出さないのはもったいない!」と思い、筆を執ることにした。通称「ちゃんなーパ」となる可能性があったということは忘れてはならない。
この構築を私が使っていたときは、バナを信頼することができず、立ち回りの幅を自ら狭めてしまっていたように感じる。より柔軟に戦術を立てることができればもっと勝てたと思う。せっかくの数少ない傑作を自ら使い潰していたのは残念。ただ、日本一決定戦本戦で来年のPJCSの出場権を獲得できたのは素直にうれしい。ちなみに、最後のタマキンはキヌガワさんから取っている(TNサリーがキヌガワさんであることはあとで知った)。
↓構築記事。わかりやすいレイアウトにしてくださったリバティノート様に感謝。
ランクバトルS9使用構築:特殊エースバーン(27位)
最終日の構築がなく、シャンディさんが王者決定戦で使用されたリザバナコータスに命を懸けてみようと思ったが、テラキオンがめちゃくちゃ重そうだと思い、使うのをやめた。代わりに、日本一決定戦本戦で対戦し、フルボッコにされたの並びを使ってみることに。ただ、物理主体でやHBが重いということだったので、エースバーンを特殊型にしてダイアースでこいつらを誘って吹き飛ばすことにした。重めなを容易に処理できたのは強かった。構築全体としてはや連撃など水タイプが重すぎたのがダメだった。ガエンの持ち物をイトケにするべきだった。
最終日3日前くらいから全然勝てなかったので最終日も勝てなかったらやめてすぐ寝ようと思っていたが、調子がよく、順位がすぐ上がって上位帯で遊べるようになったからある程度満足。
②没構築まとめ
以下は、シーズン途中に作ったが弱すぎて日の目を見ることはなかった構築のお披露目会。
S6途中:カメックス
仲間大会の景品で色ゼニガメをいただいたのでカメックスを活躍させたかった。範囲技やトリルに明らかに弱く、解散。カメックスはからを破らなくても火力が出るように命の球を持たせたり、イエッサンの手助けでサポートしたりするのが強かったらしい。この構築によってトリル封印がいかに弱いかがよくわかった。
S7途中・てるるんチャレンジ#3:チョッキカビゴン
突如解禁されたリベロエースバーンに勝つためには、トリルしかないと思い、トリルエースとして当時天地魔闘スタンとして流行っていたバナコータスに強いチョッキカビゴンを採用することにした。まともに殴れるポケモンが少なく、構築全体のパワーが足りなかったせいで弱かった。てるるんチャレンジは予選1-3でドロップ。
S8途中:ラッキー
歌うラッキーをエースバーンのダイスチルで要塞化したら最強では!?と思い組んでみた構築。エースバーンとラッキーが並ぶような盤面をうまく作ることができず、難しかった。ラッキー自体の圧力がなく、相手の物理ポケモンを倒した後に特殊型のポケモンを最後に詰ませるような形で使うのが一番強そうだと感じた。このとき使ったラッキーはBS振りだったが、Dに振らないと思ったより柔らかかった。技構成についてもステロではなく、ちいさくなるやサイドチェンジを採用する方が良かった。
S8途中:ドラパテラキ
前述のラッキーと並行して使っていた。袋叩きコンボが強力という前評判のドラパルト+テラキオンの初手でドラパルトをダイマックスさせたら強いのではと思い、組んだ構築。バナコータスが無限に重かったので、ドラパルトにバナへの打点となるダイバーンを持たせるか、ダイジェットが使える物理型にするのが良かったと思う。ナットレイはコータスに弱すぎるのでヨロイ環境ではニョロトノなどと組ませないと使えないと感じた。
軸自体は強いと感じていて、実際をに変更した並びで結果を残された方も複数いらっしゃったため、見通しは間違っていなかったがうまく環境に適応させられなかった。
↓構築記事。シーズン途中のものなので簡素。
S9途中:ドククラゲギミック
好きなポケモンであるドククラゲを活躍させたかった。スカーフワルビアルの地ならしでドククラゲの弱点保険を発動させつつ、相手のSを下げるというギミックができる。しかし、戦術の幅が狭すぎて弱かったので即日解散。いつかドククラゲを高みに連れて行きたいな。
S9終盤:いのちのかがやきスタン
ダイマックスポリゴン2が強いのではないかと思い組んだ構築。ポリゴン2をサポートする相方には、手助けで火力補強・フラワーヒールで高い耐久をさらに強化・トリルでS操作できる「いのちのかがやき」ことキュワワーを採用。ダイマポリ2は確かに相手に想定外の火力は出せるがガエンのバークアウトなどでダイマックスを枯らされるとその後の相手のダイマックスをしのぎきれなくなるのが難点。ダウンロードでC上昇を引かないと火力が平凡なのも微妙。相方のいのちのかがやきはヘイトを受けて集中を受けるとすぐ退場してしまう。今後使うなら絶対にまもるを持たせる。
③好きな構築
以下では、他のプレイヤーが使用された構築の中で個人的に気に入ったり、目からうろこが落ちたような構築をいくつか紹介する。なお、構築の凄みを理解できるようになったのは4月からなので、それ以前の構築については触れられない。
キヌガワS4最終2位構築
PJNO1位の日本トッププレイヤー、キヌガワさん(@kinurincipall)がS4で2位を取られた構築。有料記事なので構築の中身については触れられないが、当時はほとんど見られなかったような勝ち筋があり、まさに目から鱗。INC Aprilの2日前くらいに購読したが、使用する予定だったギャラドスコントロールではこの構築に勝てる気がしなかった。INC当日にこの構築に当たってしまい、圧倒的不利盤面になったがそこから鬼のサイクルを回し、TOD勝ちを収めた。再現しろと言われても二度とできないと思う。
とチュげきパ
前述のちゃんなーがS5で使用し、最終7位となった構築。当時ダイマックストゲキッスはオーロンゲなどでサポートして戦うというスタイルが主で、ピントレンズ(するどいツメ)をもったトゲキッスでダイマックスを切るという立ち回りは多く見られるものではなかった。その上、サマヨールと並べてこの指を匂わせたところにダイマックスを切るという奇襲性は目を見張るものがあった。
そして特筆すべきはホルードの採用である。当時シングルバトルで使用率上位だったが、ダブルバトルでホルードはほとんど使われていなかった。1ヶ月前までシングル勢であったというバックグラウンドのおかげでホルードという回答にたどり着いたと考えるとより面白い。INC Mayの上位入賞者にホルードの採用が多く見られたが、この構築のおかげでホルードへの注目が集まったのは間違いないと考えている。
おやすみギャラドサイ
ぽけにしさん(@pokenishi)がINC Mayで予選抜けされた構築。前述の通り、私は後発ギャラドスの構築を使ってきたため、後発ギャラドス構築の弱みも理解していた。自信過剰を発動させられないとナットレイやアーマーガアのような高耐久ポケモンに止められてしまうこと、Sが上がっていないとウインディの不意のワイルドボルト、ルカリオの不意の雷パンチなどで大きく削られてしまうことが主な弱点である。これらの問題を解決したのがシャンデラとひらいしんドサイドンという2匹のサブアタッカーである。そして、初手の盤面を整える要員には、欠伸ニンフィアと欠伸カビゴン。私が使っていたメロメロウインディのような博打ポケモンとは異なり、安定してダイマックスを流せる。すべてのポケモンに明確な採用理由があり、記事を読んでいて納得しかなかった。ギャラドスに後発ダイマックスを切ることに特化した構築としては、これが当時の環境の結論だと思っている。
シン・タンザン
コウさん(@kououp)がS6で最終10位を取られた構築。ドラパルト+セキタンザンの初手で相手に圧力をかけてダイマックスを強要するも、セキタンザンを引いてサイクルを回し、後発で盤面を整えてからセキタンザンを通すという今までに無かったタイプのセキタンザン構築。ダイマックスを使えなくなった相手にはS+6、A+2セキタンザンを止めることはできなくなるという発想がとても好き。セキタンザンを相手しているときセキタンザンにとって不利な対面でこちらのダイマックスエースをセキタンザンでワンパンできないのにドラパルトのサイドチェンジで無理やりごまかそうとしてくる相手を何度も見たことがあるが、初手で無理やり弱いセキタンザンを延命させようとするよりも、このようなかたちでセキタンザンを通せる盤面を作って強いセキタンザンを通すほうがスマートであるのは間違いない。
余談だが、コウさんは好きなVGCプレイヤーの一人であり、毎回新たな発見をさせてくれるような構築を作成されている。日本一決定戦本戦ではという並びを使用されていた。初手サマヨミロで並べると相手に初手ダイマを匂わせられるが、実際はひかりのかべなどで相手のダイマを弱らせるなどして、後発キッスorバンバドロのダイマックスを通すというプランをとる。見せ合い画面で誰がこのプランを見通すことができるだろうか?この構築についての記事を以下に掲載しておく。
ガラルテテフグロス
リンヤさん(@gozira2004)がPJNOでベスト16、ランクバトルS7で最終2位を達成された構築。注目すべきは何といってもHBコータス。誰もが頭を抱えたリベロエースバーン対策もこなせて、タイプ相性上不利なはずのバンギラス、イエッサンブリムオンとエースバーンにとって厄介なガオガエンにも大きく削りを入れられる。PJNOで多く見られたギャラドスにも強いという破格の性能。誰よりも早くHBコータスの強さに気づいていたのが凄すぎる。鎧環境でHBコータスはそこそこ見られるようになったが、この構築が発端であろう。鎧の孤島解禁後の新要素をフルに生かしていてとても好きな構築である。
連撃トリルドラパストリンダー
これまでになかったタイプの構築であり、感銘を受けた。S9でリンダマンさん(@lindaman_poke)が使用し、最終3位を取られた構築。上の構築記事はリンダマンさんの原案を参考にしてS9最終11位となったyukiyaさん(@PmYukiya)の構築。この構築にはS8の時点でたどり着いていて、日本一決定戦本戦でも使用されたということ。ドラパルトのダイマックスをS操作に用いて隣の高火力のストリンダ―で上から殴っていくというスタイルをとることができる。ストリンダ―は鎧環境にドリュウズが少ないなど環境に通っていて、苦手なフシギバナに対してはイエッサンで対応可能。初手イエッサンウーラオスで荒らして裏のドラパストリンダ―で締めたり、トリルブリムオンを通したりと幅広い戦術があり、今後の環境において一つの考え方として参考にした構築も生まれてくると考えている。
終わりに
いろいろな構築についてだらだらと述べて自分で振り返って満足するだけの記事となったが、何かヒントになるようなことを提供できていれば幸いである。ただ、ここでは触れられなかった素晴らしい構築もたくさんあるということは一言断っておきたい。これからも素晴らしい構築に出会えることを楽しみにダブルバトルに取り組むつもりである。
なにかあれば@dabide_Ggstまで。